一触にして良媒 HELLO GOODBYE

名古屋工業大学 先進セラミックス研究センター 環境材料研究グループのブログ

石油学会 旭川大会(第44回石油・石油化学討論会)

こんにちは。修士1年の中村です。

 

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先日、北海道旭川にて旭川大会(第44回石油・石油化学討論会)が開かれ、
当研究室から博士課程2年の土井さんと、修士課程1年の太田君と高村君が発表を行いました。
今回はその代理レポートです。

 

今大会では旭川動物園の園長さんの挨拶に始まり、石油に関連する分野、樹脂の合成に水素製造、
水銀や硫黄の除去技術に潤滑油の研究、油田開発や
ビッグデータを用いたプラント管理システムなど、様々な発表が行われていました。

その中でも1つ、興味深い発表を取り上げてみますと、早稲田大学による
ヘテロポリ酸担体触媒を用いた電場中でのメタン酸化カップリング」という発表です。

天然ガスの主な成分であるメタンガスからエチレンガスを作り、
そのエチレンガスをさらに反応させ、包装材などによく用いられるポリエチレンを作る
という研究が盛んに行われています。
しかし、これまでの触媒ではメタンガスの反応が起きない、
またはメタンガスが反応してもエチレンガスではなく
二酸化炭素などになってしまうという問題がありました。

そこで今回の研究では、”触媒に電気を流しながら”メタンガスを反応させる、という新しい方法で
メタンガスからエチレンガスを作る(メタン酸化カップリング)ことを行いました

研究の結果、触媒に熱を加えるよりも省エネルギーで
メタンガスが反応できることが確認できました。しかし実用化には性能がまだ低く、
仕組みの解明もまだであり大型プラントにも前例がないなど、
まだまだ研究の余地があるような印象でした。
しかしながら、触媒に電気を流すという新しい方法には未知の可能性があり、
自分でも色々と試してみたいと思いました。

 

1週間以内を目処に更新します。さようなら。