第113回触媒討論会
こんにちは。学部4年の中村です。
先日、愛知県豊橋市にて第113回触媒討論会が開かれ、行ってきました。今回はそのレポートです。
今学会では(当研究室の)環境触媒はもちろんのこと、光触媒や有機合成触媒など、
触媒に関するほぼ全ての分野の発表がなされていました。
また、討論会に総計でどれだけの人数が来たのか分らないですが、
私の居た会場には少なくとも150人が講演を聞きに来ており、とても規模の大きな学会でした。
その中でも1つ、私の印象に残った発表を取り上げてみますと、
東京工業大学大学院理工学研究科による高効率アミン酸化触媒の発表です。
工業製品や医薬品に用いられるアミンを作る方法の1つに、
酸化ケイ素というセラミックスの上にパラジウムという金属を乗せた物質を利用することがあるのでが、
鉛を加えることでより効率よく作れる、という発表でした。
「より効率よく作れる」という結果も大切ですが、発表では結晶性や反応速度の観点から研究を重ね、
「どのように効率よく作るのか?」という、触媒のしくみについて鋭い考察がなされていました。
さらに、触媒には<A→B→C→D→A→……>というように反応が循環することが多いのですが、
このループが円を描くような図で丁寧に説明されていました。
分かりやすく、なおかつ不思議で、とても興味深い内容でした。
また私と近い研究テーマの発表もあり、とても親近感を覚えるとともに、
共通する土台をより理解し、異なる部分をさらに明確にしてゆく必要があると実感しました。
3日以内に更新します。さようなら。