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名古屋工業大学 先進セラミックス研究センター 環境材料研究グループのブログ

成果報告会2014

こんにちは。学部4年の中村です。

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先日、名古屋工業大学・先進セラミックス研究センター・駅前地区にて成果報告会が開かれ、

当研究室から羽田先生が口頭発表を、また学士課程4年の太田君らがポスター発表を行いました。

今回はそのレポートです。

 

まず「成果報告会」について説明しますと、セラ研の主催で開くシンポジウムです。

セラ研に所属する研究グループの先生方々と多治見市陶磁器意匠研究所をはじめ

岐阜県の研究所の方々が発表を行い、のちのポスターセッションなども通して交流を深める会です。

 

その中でも1つ、私の印象に残った口頭発表を取り上げてみますと、

土岐市立陶磁器試験場の渡辺さんによる「マイクロ波ガス複合炉の実用化試験」の発表です。

ふつう陶磁器はガスを用いて焼き固めますが、新しい焼成窯は電子レンジの原理を応用して、

ガスとマイクロ波の両方を用いて焼くことにより短時間・省エネルギー・CO2量削減を実現した、

とのことでした。その装置を実用化した技術力も素晴らしいのですが、それ以上に、

新しい時代に合わせて進化し続ける陶磁器の姿勢に感服しました。

初期導入コストは安いとはいえませんので、さらなる普及に向けて改善を図っているそうです。

 

続いての交流会では太田君がポスター発表を行いました。

セラ研では生命物質工学科と環境材料工学科の2学科から研究室配属を受け付けていまして、

生命物質工学科である彼にとって、今回のポスター発表が卒業発表を兼ねています。

プロジェクターによるプレゼンとは勝手が異なる方式の、教授たちに囲まれての質疑応答でしたが、

今までの知識や経験を存分に活かして発表していました。

 

また、交流会の次に長岡技術科学大学の南口誠准教授による特別講演が行われました。

タイトルは「とある工学部教員の地域貢献よもやま話」。なかなか趣向が凝っていますね。

地域の中小企業の現場で起こる種々の技術的問題を解決し、

複数企業間での共同研究を経て、南口准教授は技術者教育の大切さに気づき、

ワークショップをはじめとする関心の拡大、そして意識改革に取り組んでいるとのことでした。

将来に向けて私たちが考えていかなければならない、とても深い内容であるとともに、

小さな理解や行動がゆくゆくに大きく影響を与えるという、ちょっとした面白さを感じました。

 

今回の成果報告会は東濃四試験研究機関協議会

岐阜県セラミックス研究所・多治見市陶磁器意匠研究所・

土岐市立陶磁器試験所・瑞浪市窯業技術研究所)と、

名古屋工業大学若手研究イノベータ養成センター「ナノテクノロジー・材料」分野

4回シンポジウム「次世代環境・エネルギー材料の創出と材料プロセッシングの新展開」

の協賛のもとで行われました。ありがとうございました。

また、報告会の関係者ならびに羽田先生、太田君、発表お疲れ様でした。

 

 

1週間以内を目処に更新します。さようなら。