第57回石油学会および第19回JPIJS若手研究者のためのポスターセッション
こんにちは。修士1年の中村です。
先日、東京都江戸川区にて第57回石油学会、
および第19回JPIJS若手研究者のためのポスターセッションが開かれ、
当研究室から修士課程1年の太田君と私が発表を行いました。今回はそのレポートです。
今学会では、例えば石油系燃料に含まれる硫黄成分を除去するための触媒(水素化脱硫)や、
膜を利用したガス分離プロセスの開発など、石油に関連する技術が発表されました。
その中でも1つ、私の印象に残った発表を取り上げてみますと、
「トヨタ自動車によるFCV開発」という発表です。
FCVとは燃料電池自動車(Fuel Cell Vehicle)のことでして、
ガソリンの代わりに水素が、エンジンの代わりにモーターが搭載され、
有害な排気ガスが一切出ない仕組みになっています。
会場の特色を踏まえて、今回の発表は石油との関わり、次いでは現在の開発状況を中心に進み、
長距離や寒冷地走行の実現、水素ステーションの設置、製造の簡便化への取り組みなど、
とても興味深い話を聞くことができました。
一般販売に向けてはまだまだ課題があり、その1つが価格の高さなのですが、
エコ自動車の価値そのものを高級車や住宅のような、
憧れの買い物までイメージを高めてゆくべきなのではないか、という印象を持ちました。
そして石油学会内では第19回JPIJS若手研究者のためのポスターセッション、
こちらは学生がポスターを使っての、話し手と聞き手が近い距離での発表であり、
途中段階でありながらも最先端の研究が報告されました。関心を引く内容ばかりでした。
研究者の一員という自負を持つことができ、
また同世代における研究者の雰囲気も味わうこともでき、
そして同じ分野の研究者から意見もいただくことができるなど、
いくつもの収穫のある発表会でした。
一週間以内を目処に更新します。さようなら。